気候変動 - 待ったなしの地球温暖化対策(第2回)
パート2 取り返しのつかない転換点を避けるための気候変動対策
過去数十年間気候変動を示す様々な指標のほとんどが、前年を上回る結果となっています。1960年以降のどの年代においても前年を上回って暖かく、過去30年間はいずれも記録的な温かさとなっています。
2020年は、地表と対流圏での温暖化が記録的なレベルに達し、海洋の熱量も過去最も高い年となりました。 また7月から11月までの間、北極圏の海氷面積と海氷量がほとんどの期間で記録的に減少しましたが、その間海面の上昇は加速し続けました。1
実際2020年の世界平均気温は、産業革命前と比べ1.2℃上昇し、2016年と並んで記録的に最も暖かい年になったことが確認されました。2 これは2020年が「ラニーニャ」の年ということで太平洋の海流が流れ込んで海面水温の大規模な冷却をもたらし、世界的に平均してより寒く、より湿った気候だったのにも関わらずです。3
また2020年の大気中のCO2濃度は、世界の経済活動の大部分がほぼ停止していたにもかかわらず最高レベルに達しました。 ブログの第一回で述べたように、排出量を削減しても大気中のCO2濃度がすぐに低下するわけではなく、単にその増加のスピードを遅らせるにすぎません。
このままのペースでいくと、今後5年間で世界の平均気温は産業革命前と比べて少なくとも、一時的に1.5℃高くなると科学者たちは予想しています。4 これは地球の年間平均気温のことで、パリ協定で結ばれた1.5℃目標に到達することを意味しているわけではありません。1.5℃目標は、前後する温度上昇を観測し、宣言するのには数年かかるためです。 しかし、そこに到達しつつあることは明らかです。
先に述べたように、1.5℃の温暖化といっても地域によって上昇幅が異なるため、全世界で同じように1.5℃温暖化するわけではありません。 現在1900年以降世界の平均気温は、約1.2℃上昇していますが、北極圏では少なくとも2℃以上、つまり約2倍の速さで温暖化が進んでいます。5 そしてこの温暖化により氷の融解が進んでいます。つまり、それがおのずと温暖化効果を増幅させるのです。白く反射性のある氷が、黒く吸収性のある水に置き換わることで海洋よる太陽熱の吸収が増え、 さらに氷を溶かすのに必要な温度が上昇するのです。このプロセスは北極温暖化増幅と呼ばれ、北極圏では10年ごとに13%の割合で増加しています。6
2020年は2000年と比較して北極圏の温暖化は2倍、20年で2番目のワースト記録
出典:《米》国立海洋大気庁(NOAA). : https://www.climate.gov/news-features/understanding-climate/2020-arctic-report-card-climategov-visual-highlights
多くの科学者はこういった氷の融解は止められないだろうと考えています。 つまり、たとえ現在の排出量を完全に削減したとしても氷や氷河が、40年前や過去数千年の間にあったような状態に近づくことはないであろうと考えているのです。氷や氷河がなくなればそこにある生態系全体も消滅しますし、サンゴ礁についても同じことが言えます。
多くの人は気候変動の一般的な影響(長期的な干ばつ、種の絶滅、極端な災害の頻発と増加、海面上昇、媒介性感染症の増加など)について理解していますが、こういった変化は徐々に起こるだろうと考えられがちです。 しかし通常のモデルが示すような直線的な変化ではなく、急激な変化が起こりうるという認識が高まっています。いわゆる修復不可能な転換点の中には、数十年単位で気候システムを一気に覆す可能性があるものもあります。
最近までほとんどの気候変動評価では、このような発生確率は低く、結果が大きな影響を与えるような極端な現象はほとんど考慮されていませんでした。 気候や地球環境の変化の過程には非常に複雑な相互関係があり、それに対する私たちの理解は限られているため、気候モデルにこうした潜在的な急激な変化を組み込むことは非常に困難です。7 また気候の転換点を超えるリスクを定量化することが難しいため、(IPCC報告書で使用されているモデルを含めて)このようなリスクを軽視する傾向があります。
それでもモデル化されたシナリオの他に、警告として示されることが多いものの、転換点の基本的なメカニズムは何年も前から理解されていました。むしろ転換点が作動するまでの時間の予測が変化し続けており、 現在では残された時間が短くなっています。8
キーとなる転換点
転換点はジェンガに例えられることが多く、(ジェンガはタワーを構成するブロックを1つずつ取り除いていき、ある時点でブロックを取り除いたことでタワー全体が突然崩壊してしまうゲームです) その大きな特徴はゲームの中で起こる変化が緩やかではなく、一度起ると元に戻せないことです。つまり、たとえどんなに小さなきっかけであっても、システム全体が全く別の状態に変化します。9
決定的な崩壊は、普段は大きな影響を与えないような自然変動によっても引き起こされる可能性があります。 マット・コリンズ教授の言葉によると 10:
「崖の端に近づくと、小さな突風でもあなたを吹き飛ばす可能性が高くなります。 これは、生物学的なシステムでより顕著にみられます。 ある年に強い海洋熱波が発生すると、大規模なサンゴの生態系が何十年にもわたって、いえ、おそらく永久に消えてしまうことがあります。 熱波は自然変動によるものですが、平均的な傾向が強まるとより(エコシステムの崩壊の)可能性が高く、より極端になります。」11
取り返しのつかない9つの転換点
出典: Carbon Brief. https://www.carbonbrief.org/explainer-nine-tipping-points-that-could-be-triggered-by-climate-change
気候システムにはさまざまな転換点がありますが、最も重要な3つの転換点は、特に海面上昇を加速させる氷床の急激な減少、森林や永久凍土に蓄えられている膨大な量のCO2の放出、そして世界各地の熱を移動させ、地球の気候を大きく調節している海洋循環システムの機能停止です。
これらの要因が重なれば大規模で取り返しのつかない、そしておのずと増幅される変化を引き起こす可能性があります。 科学者たちは今、その取り返しのつかないとされるポイントを見つけ出そうとしているのです。
たとえば、地球上で最も大きな海面上昇の原因となっている南極氷床は、約2℃の温度上昇により影響を受けると科学者たちは考えています。 12すでに氷の融解によって約750ギガトンの水が海に流れこんでおり、これは米国テキサス州を約1メートルの深さで覆うほどの水の量です。 13仮に地球温暖化が現在の+1.2℃のままであったとしても南極大陸からの海面上昇は止まらず、何世紀にもわって続くことになるでしょう。14
永久凍土地域でも同様の融解プロセスが起こっています。 永久凍土とは少なくとも2年間凍結したままの状態にある地面のことです。 永久凍土地域には、シベリア(永久凍土の深さが1 km以上になることもあるの)、アラスカ、カナダ北部、チベット高原などの広大な地域や、南半球のパタゴニア、南極大陸、ニュージーランドの南アルプスなどが含まれます。また北極圏や南方海域の浅瀬にも見られます。
この凍土には何千年もの間に死んだ動植物により蓄積された膨大な量の炭素が含まれており、その量は現在の地球大気の2倍とも言われています。 15永久凍土が溶けると、土壌中の微生物が冬眠から覚めて土壌中の有機炭素をさらに分解し、CO2や(程度は少ないものの)強力な温室効果ガスであるメタンが大気中に放出されます。このように永久凍土層が大規模に融解すると排出量が急増し、温暖化が進むことが予想されます。そして今、永久凍土層は急速に溶けています。16 そして一度放出された炭素は永久凍土層には戻らないのです。17
転換点の連鎖と不可逆性
しばらくの間、これらの転換点は互いに独立していると考えられていましたが、それぞれの転換点の相互関係や、地球システム全体が変化するような、それぞれの影響が連鎖的に伝わる、カスケード効果について、ますます多くの研究が行われています。 最近の分析によると、気候システムのこれらの重要な部分間の相互作用により、取り返しのつかない気温上昇の余地が少なくなっています。18
最悪のケースですが(起こりえないことではありません)、温暖化した北極圏でグリーンランドの氷が溶けると、海洋循環が変化し、地球の熱分布が変化する可能性があります。その結果、アマゾンの森林崩壊、アフリカのサヘル地域の恒常的な干ばつ、アジアのモンスーンの発生の乱れ、南極海の急激な温暖化、西南極氷床の崩壊による地球の海面上昇などが引き起こされる可能性があります。 これらの変化が重なると、地球は「ホットハウス・アース(温室と化した地球)」と呼ばれる新たな気候体制に移行してしまいます。19
注意すべき点は、一度起きてしまった変化は元に戻せないということです。 グリーンランドは何十万年にもわたって氷が蓄積されて出来た場所です。 もしグリーンランドが崩壊につながるような転換点に達した場合、排出量を削減したり産業革命以前の気温に戻したりしても、グリーンランドは元には戻らないでしょう。氷河期の再来が必要となります。同様に削減目標が未達で2060年以降に二酸化炭素除去技術を使っても(大気中のCO2を除去して地下に貯蔵することで排出量を相殺する方法としてよく紹介されます)本格的に始まってしまった海面上昇を抑えるほどの効果はありません。
カール・フリードリッヒ・シュロイスナー博士が指摘したように、過去の変化観測結果を将来のモデルに利用するということは、「例えば、農作物にとって致命的な暑さや熱ストレスのリスクなどの、システム的な閾値や大規模な転換点を考慮していない」のです。 温暖化が進み、ここ数世紀の気候の自然変動の範囲から外れると、生物物理学的システムまたは社会経済的システムへの影響はますます非線形になり、これらのシステムの一部では閾値を超えることが予想されます。 」20
このような転換点をおそらく回避する唯一の方法は、トリガーポイントをすでに通過してしまった将来においてではなく、今、排出量を大幅に削減することです。そしてその転換点を回避できるチャンスはとてもわずかなのです。
マリア・グチエレスPh.D.
コンサルタント
サステイナブル・デベロップメント国際研究所 (IISD)
国連気候変動枠組条約(UNFCCC)
訳:伊藤 蛍、笠原 理香
Climate Change – Understanding the Urgency
Part Ⅱ Climate change tipping points
For the past decades, with little variation, each year surpasses the previous one on various indicators consistent with climate change: every decade since 1960 has been consistently warmer than the last, and the last three decades each have been the warmest on record.
2020 reached record levels of warming at the earth’s surface and in the troposphere; it was the warmest year on record for ocean heat content; and it registered record lows in sea ice extent and volume in the Arctic for much of the period between July and November, while sea level rise continued to accelerate.1
In fact, 2020 was confirmed as the warmest year on record, tied with the year 2016, with a global average temperature of 1.2° C above the pre-industrial baseline.2 This is in spite of 2020 having been a “La Niña” year, when the oscillating Pacific Ocean current brings about large-scale cooling of the ocean surface temperatures leading to colder and wetter conditions on average globally.3
The concentration of CO2 in the atmosphere in 2020 was also at its highest level, even with an important part of the world’s economic activity largely in shut down. As noted previously, reducing emissions at this point does not immediately reduce concentrations - it only slows the rate of increase.
At this pace, scientists expect that in just the next five years the average global temperature will be at least temporarily 1.5° C warmer than in pre-industrial times. 4This doesn’t mean that we would have reached the 1.5° C limit goal under the Paris Agreement, since that refers to the earth’s annual average and it would take several years in a row to hover around that temperature increase to declare it as having been reached. Still, it’s clear that we’re getting there.
As noted previously, a 1.5° C of warming does not refer to the whole world being equally 1.5° C warmer, as the increase will vary by region. Today, while the global average temperature has increased by around 1.2° C since 1900, the Arctic region has warmed by at least 2° C — that is, twice –if not more– as fast. 5This warming has resulted in ice melt,
which in turn has a self-reinforcing warming effect: the ice – which is white and reflective – is replaced by water – which is dark and absorbent, leading to more absorption of solar heat by the ocean, thus more warmth available to melt ice further. This process, called Arctic amplification, is increasing in the Arctic at a rate of 13% per decade.6
Source: NOAA. See: https://www.climate.gov/news-features/understanding-climate/2020-arctic-report-card-climategov-visual-highlights
Many scientists think that the melt is probably unstoppable. They fear that we may have crossed the line already with the oceans and ice, which means we will not see, even if we were to completely cut back on emissions today, the ice and glaciers come even close to the state they were only, say, 40 years ago and for the past thousands of years. With them gone, their whole ecosystem is also gone. The same is true of coral reefs.
While most people understand the general impacts of climate change – long-lasting drought, species extinction, more frequent and more extreme events, sea level rise, and an increase in vector-borne diseases, to name a few – there is a tendency to see these changes as taking place gradually. There is however increasing awareness of changes that can take place abruptly, not in the linear way usually displayed by the models. Some of these so-called tipping points have the potential to quickly – even perhaps in a matter of a few decades – overturn the climate system.
Until recently, most climate change assessments rarely included these low-probability but high-consequence extreme events. Given the enormous complexities of the interrelationships involving climate and global environmental change processes, and our limited understanding of them,7 it is very hard for climate models to incorporate these potential sudden changes – let alone those not currently envisioned. And because the risk of exceeding climate tipping points is difficult to quantify, models (including those used in the IPCC reports) tend to downplay the risks.
And yet, although they often appear as a caveat besides the modelled scenarios, the basic mechanism of tipping points has been understood for years. It is rather the prediction of the time that they will take to be activated that keeps changing; now it’s getting shorter.8
Key tipping points
Tipping points are often likened to the game of Jenga, where the building blocks of a tower are removed one by one, until one point when the removal of a block leads to the sudden collapse of the whole construction. Their key characteristic is that the shift is not gradual, and it is irreversible – so that even if the trigger is small, the whole system shifts into a new, different state.9
The final collapse can also be brought about by otherwise normal natural fluctuations, that would generally have no significant effect. In the words of Professor Mat Collins10 :
“As you approach the edge of the cliff, a small random gust of wind is more likely to blow you over the edge. This is more prevalent in biological systems. A strong marine heatwave in one year can wipe out a large coral ecosystem for many decades – or, perhaps, even permanently. The heatwave is a result of natural fluctuations, but becomes more likely and more extreme with an increasing average trend.”11
Source: Carbon Brief. See https://www.carbonbrief.org/explainer-nine-tipping-points-that-could-be-triggered-by-climate-change
While there are various tipping points in the climate system, the three most significant ones are: runaway loss of ice sheets, which would, among other, accelerate sea level rise; the release of vast amounts of CO2 currently stored in forests and permafrost; and the disabling of the ocean circulation system, which moves heat around the world and largely regulates the earth’s climate.
Anyone of these alone could trigger massive, irreversible, self-reinforcing changes. Scientists are now trying to figure out what their point of no return might be.
For instance, scientists now believe that the Antarctic Ice Sheet – the earth’s single largest source of potential sea level rise – is sensitive to temperature rise somewhere around 2° C.12 Already ice melt is adding about 750 gigatonnes of water to the ocean - enough to cover the US state of Texas about 1 meter deep.13 Even if global warming remained at today’s + 1.2° C of warming, sea level rise from Antarctica would not cease, but it would continue for centuries.14
A similar process of melting is taking place in permafrost areas. Permafrost refers to any piece of ground that has remained frozen for at least two years. Permafrost areas include large swaths of Siberia (where permafrost sometimes runs more than one kilometer deep), Alaska, northern Canada and the Tibetan plateau, as well as parts of Patagonia, Antarctica and New Zealand’s Southern Alps in the southern hemisphere. Permafrost is also found in shallow parts of the Arctic and Southern oceans.
This frozen ground holds an enormous amount of carbon – possibly as much as twice as in the Earth’s atmosphere today – accumulated from dead plants and animals over thousands of years.15 As the permafrost thaws, microbes in the soil come out of hibernation and further break down the organic carbon in the soil, releasing both CO2 and – to a lesser extent – methane – a potent greenhouse gas, into the atmosphere. Thus, large-scale thawing of permafrost is expected to result in runaway emissions and further climate warming. And now permafrost is very much thawing.16 Once released, that carbon is not going back into permafrost.17
Cascading tipping points and irreversibility
For some time, these tipping points were considered independent of each other, but more and more work is being done on their interrelation and the cascading effect that each one might have in pushing the others, to the point where the whole earth system shifts. Recent analysis shows that the interactions between these key parts of the climate systems can further lower the critical temperature thresholds at which each tipping point is passed.18
In the worse case – but not at all inconceivable – scenario, melting Greenland ice in a warmer Arctic could alter ocean circulation and therefore lead to a shift in the earth’s heat distribution. This in turn could trigger forest collapse in the Amazon, cause near-permanent drought in Africa’s Sahel region, disrupt Asian monsoons, and rapidly warm the Southern Ocean, causing a surge in global sea levels as the West Antarctic Ice Sheet disintegrates. These changes together would shift the planet to a new climate regime – one often called the “hothouse Earth.”19
The thing to keep in mind is that once triggered, these changes cannot be reversed. Greenland is the result of hundreds of thousands of years of ice accumulation. If it were to reach a tipping point that led inexorably to its disintegration, a reduction in emissions or even a return to pre-industrial level temperatures would not bring it back again – that would probably require another ice age. Likewise, using carbon dioxide removal technologies –often presented as a way to offset emissions by removing CO2 from the atmosphere and storing it underground once we over-shoot our mitigation targets – at any point after 2060 does not have a meaningful effect on sea level rise once it has begun in earnest.
As Dr. Carl-Friederich Schleussner noted, using observations of past changes in modeling future ones does not “account for systemic thresholds, such as the risk of deadly heat or heat stress for crops, for example, or large-scale tipping points. As warming progresses and we move outside the range of natural variability of the climate of the recent centuries, we have to expect that impacts on biophysical or socio-economic systems are becoming increasingly non-linear and that thresholds for some of these systems are crossed.”20
The only way to perhaps avoid these tipping points is by drastically reducing emissions now – not in the future, when they are likely to have passed the trigger point. The window of possibility is narrow.
María Gutiérrez, Ph.D.
Consultant
International Institute for Sustainable Development (IISD)
United Nations Framework Convention on Climate Change (UNFCCC)
1 State of the Climate, Carbon Brief, footnote 9 above https://www.carbonbrief.org/state-of-the-climate-2020-ties-as-warmest-year-on-record#sealevels
2 https://www.carbonbrief.org/state-of-the-climate-2020-ties-as-warmest-year-on-record
3 「ラニーニャ現象」では、いわゆるエルニーニョ南方振動(ENSO)の温暖期である「エルニーニョ現象」とは、通常は気象や気候に逆の影響を与えます。
“La Niña” usually has the opposite impacts on weather and climate as “El Niño”, which is the warm phase of the so-called El Niño Southern Oscillation (ENSO).
4 世界気象機関(WMO)による最近の発表では、2021年から2025年の間の少なくとも1年間が記録的な暖かさになる確率は90%、今後5年間のうち少なくとも1年間で世界の年平均気温が一時的に産業革命前の水準より1.5℃高くなる確率は約40%となっています。The World Meteorological Organization (WMO) recently put it at a 90% chance of at least one year between 2021-2025 being the warmest on record, and about a 40% chance that the annual average global temperature will temporarily reach 1.5° C above pre-industrial level in at least one of the next 5 years. See: https://public.wmo.int/en/media/press-release/new-climate-predictions-increase-likelihood-of-temporarily-reaching-15-%C2%B0c-next-5
5 北極評議会は、先日北極が世界の他の地域よりも3倍の速さで温暖化していると報告しています。 リンク先をご覧ください。The Arctic Council recently reported that the Arctic is now warming three times faster than the rest of the world. See also: https://www.climate.gov/news-features/featured-images/2020-arctic-air-temperatures-continue-long-term-warming-streak
6 https://climate.nasa.gov/vital-signs/arctic-sea-ice/
7 https://www.realclimate.org/index.php/archives/2021/05/why-is-future-sea-level-rise-still-so-uncertain/
8 科学者たちは、〔重大な変化が起きるとされる〕転換点を超えても、数十年は気づかないこともあると考えています。例えば、サンゴ礁はすでに1980年代には転換点に達していた可能性があり、そこ超えてしまうと元の状態には戻らないとしています。Scientists also think that you can easily transgress a tipping point and not notice it for a couple of decades. Coral reefs, for example, could have reached their tipping point – beyond which they cannot revert back to the way they were – possibly in the 1980s. See: https://www.theguardian.com/environment/2021/jun/04/david-attenborough-netflix-documentary-australian-scientists-break-down-in-tears-over-climate-crisis
9 これらのプロセスのもう一つの特徴は、元の状態に戻るために必要なエネルギー量です、これはジェンガでいうと、倒れてしまった塔を元に戻すのには、塔を倒した時よりもはるかに大きな力が必要なだということです。Another feature of these processes is that the amount of energy required to return to the original state – or in the case of Jenga, to rebuild the tower once it collapsed – is significantly greater than the energy used to tip it over.
10 マット・コリンズ教授は、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)に参加し、「気候変動における海洋と海氷(氷冠、氷河)に関する特別報告書」の「極度かつ急激な変化とリスクのマネジメント」の章で筆頭執筆者を務めています。Professor Mat Collins was involved in the Intergovernmental Panel on Climate Change (IPCC) Special Report on the Ocean and Cryosphere in a Changing Climate, serving as a coordinating lead author on the “Extremes, Abrupt Changes and Managing Risks” chapter.
11 https://www.carbonbrief.org/explainer-nine-tipping-points-that-could-be-triggered-by-climate-change
12 https://www.carbonbrief.org/guest-post-overshooting-2c-risks-rapid-and-unstoppable-sea-level-rise-from-antarctica
13 カリフォルニア州パサデナにあるNASAジェット推進研究所のジョシュ・ウィリス氏による参照はリンク先をご覧ください(英語のみ)Reference made by Josh Willis of NASA’s Jet Propulsion Laboratory in Pasadena, California, in: https://climate.nasa.gov/blog/2974/cant-see-sea-level-rise-youre-looking-in-the-wrong-place/
14 数センチの海面上昇はたいしたことではないように感じますが、海面が1インチ上昇するごとに約2.5メートル(100インチ)の浜辺が消失すると言われています。最近の研究では地球上の浜辺の消失はさらに加速する可能性があると言われています。Though a few centimeters of sea level rise does not sound like much, it is said that every inch of sea level rise results in the loss of about 2.5 meters (100 inches) of beach. Recent studies suggest beach losses around the globe could happen even faster. See: https://climate.nasa.gov/blog/2974/cant-see-sea-level-rise-youre-looking-in-the-wrong-place/
15 https://www.carbonbrief.org/explainer-nine-tipping-points-that-could-be-triggered-by-climate-change
16 リンク先(英語のみ)よりIPCCの「気候変動における海洋と海氷(氷冠、氷河)に関する特別報告書(2019年)」をご覧ください。: https://www.ipcc.ch/srocc/.
https://climate.nasa.gov/news/2968/a-warming-arctic-turns-topsy-turvy/
17 永久凍土が溶けることで、現代の人々が触れたことのない古代の微生物が耐性のないまま放出されることになります。
18 https://www.theguardian.com/environment/2021/jun/03/climate-tipping-points-could-topple-like-dominoes-warn-scientists
19 https://e360.yale.edu/features/as-climate-changes-worsens-a-cascade-of-tipping-points-looms.
3℃以上の温暖化が進行した地球がどのような状態であるかを物語っています。.:
https://www.theguardian.com/environment/2020/feb/15/worst-case-scenario-2050-climate-crisis-future-we-choose-christiana-figueres-tom-rivett-carnac
20 https://www.carbonbrief.org/guest-post-half-a-degree-could-make-a-world-of-difference