デジタルグリッドコラム

企業の脱炭素や電力取引にまつわる最新情報を、デジタルグリッドがお届けします。

※デジタルグリッド(株)や執筆者の所属企業の公式方針や立場を示すものではありません。

デジタルグリッドコラム

企業の脱炭素や電力取引にまつわる最新情報を、

デジタルグリッドがお届けします。

執筆者 : デジタルグリッド株式会社 Policy & Market Strategist 笛田 和朗:

CCSについて「第2回: CCSの実証事業と各国の動向」

CCSについて「第2回: CCSの実証事業と各国の動向」

はじめに
 前回のコラム「第1回: CCS入門 – 技術と基本概念」では、CCS(二酸化炭素回収・貯留)の概念、仕組み、メリットと課題、そして地球温暖化対策における役割と期待について解説しました。CCSが、特に削減困難な産業からのCO₂排出を大幅に削減する可能性を秘めた技術である一方で、コストや安全性、社会的受容性など、本格的な普及には多くの課題が存在することをご理解いただけたかと思います。今回のコラムでは、それを踏まえ、内外におけるCCSの具体的なプロジェクトや将来展望などについて解説していきます。

CCSについて「第1回: CCS入門 – 技術と基本概念」

CCSについて「第1回: CCS入門 – 技術と基本概念」

はじめに
 地球温暖化対策として世界各国が2050年カーボンニュートラルの実現を目指す中、二酸化炭素(CO₂)排出量の大幅削減が急務となっています。再生可能エネルギーの導入拡大や省エネルギー技術の普及だけでは対応しきれない産業分野からのCO₂排出に対して、CCS(Carbon dioxide Capture and Storage:二酸化炭素回収・貯留)技術が注目を集めています。
 CCSは、工場や発電所などから排出されるCO₂を大気中に放出する前に回収し、地中深くに安全に貯留する技術です。この技術により、産業活動によって排出されるCO₂を大幅に削減でき、地球温暖化の抑止につながる取り組みとして大きな期待が寄せられています。
 本コラムでは、CCS技術の基本概念から仕組み、関連技術、そして各国の取り組み状況まで、2回に分けてCCSの全体像を分かりやすく解説いたします。

第1回: CCS入門 – 技術と基本概念
第2回:CCSの実証事業と各国の動向